「キーの中の音を使っているのに、なぜか変」。この原因のほとんどがこれです。コードの音の半音上を長く伸ばすと、伴奏とぶつかって聞こえます。
第18回で「キーの中の音なら使える」と書きました。ただし、置く場所と長さによっては、キーの中の音でも変に聞こえます。その正体を潰しておきます。
キーの中の音を使ったのに変に聞こえます。なぜ?
その音が、いま鳴っているコードの構成音の半音上にあるからです。半音は距離が近すぎて(第26回)、同時に鳴ると濁ります。長く伸ばすほど目立ちます。
ぶつかるのは、コードの音の半音上。
半音上だけが問題になる
Cmaj7 は C・E・G・B の4音です。ここに F を足すと、F は E の半音上なので、E とぶつかります。同じキーの中の音なのに濁るのはこのためです。下の3つを聴き比べてください。
- Cmaj7Cmaj7 だけ(濁らない)
- Cmaj7 + FF を足す(E の半音上 — ぶつかる)
- Cmaj7 + GG を足す(コードの音 — 馴染む)
2つめだけが不安定に聞こえます。F 自体が悪い音ではなく、いま鳴っているコードとの関係で当たっているだけです。コードが F に変わった瞬間、同じ F は最も安定した音になります。
いま鳴っているコードの構成音の、半音上にあるスケール音。長く伸ばすと濁って聞こえるので避けるか、短く通り過ぎる。
C メジャーキーで注意する場所
- Cmaj7(I)— F に注意。E の半音上です。
- Em7(iii)— F と C に注意。それぞれ E と B の半音上です。
- G7(V)— C に注意。B の半音上で、ドミナントの引っぱりを弱めます。
- Am7(vi)— F に注意。E の半音上です。
- Dm7(ii)— 該当なし。だから ii は扱いやすく、ii-V-I がよく使われます。
変に聞こえたときの直し方
- 長く伸びている音を先に疑う。短い音はまず問題になりません。
- その音が、いま鳴っているコードの構成音の半音上かどうかを数える(第26回)。
- 半音上だったら、すぐ隣のコードトーンへ動かす。たいてい半音か全音動かすだけで収まります。
- どうしてもその音を使いたいなら、短くして裏拍へ移す。
セブンス中心の進行でメロディを作り、長く伸びている音がコードの音かどうか確かめてみてください。
Cmaj7・Am7・Dm7・G7 で作るぶつかるのはコードの音の半音上です。禁止ではなく、短く弱い拍で通り過ぎれば問題ありません。
復習クイズ
この回を読めば答えられる問題です。選ぶとすぐに答え合わせが出ます。
第1問
ぶつかる音は、コードの構成音のどこにありますか?
第2問
どうしてもぶつかる音を使いたいときは?