DAWのピアノロールでは、音の距離が「マスいくつ分」で見えています。その距離に付いた名前が音程です。数えられるようになると、コードもメロディも移動させられます。
第2部でコードを積み、第4部でメロディを動かしました。どちらも「音と音の距離」を扱っていたのですが、名前を付けずに進めてきました。ここで名前を付けます。
距離に名前を付けると、何が便利なんですか?
距離が同じなら響きも同じだからです。C から E までの距離を覚えておけば、それを F から測っても、A から測っても同じ明るさの響きが作れます。キーを変えても同じ曲に聞こえるのは、距離が保たれているからです。
同じ距離は、どこへ移しても同じ響き。
半音の数で数える
いちばん確実な数え方は、鍵盤の隣を1つとして数えることです。黒鍵も飛ばさずに数えます。C から隣の黒鍵(C♯)までが1つ、C から D までが2つ。DAWのピアノロールなら、縦のマス1つが半音1つです。
実務で出てくる距離だけ
全部覚える必要はありません。曲作りで名前を見かけるのは次の6つだけです。カッコの中が半音の数です。
- 半音(1)
- 隣どうし。同時に鳴らすと濁る。第27回の「ぶつかる音」がこれ。
- 全音(2)
- 1つ飛ばし。素直に上がっていく感じ。音階の多くはこの距離で進む。
- 短3度(3)
- マイナーコードの真ん中の音までの距離。暗い響きの正体。
- 長3度(4)
- メジャーコードの真ん中の音までの距離。明るい響きの正体。
- 完全5度(7)
- コードのいちばん外側。濁らないので、低い音域でも安心して重ねられる。
- オクターブ(12)
- 同じ音名まで戻る距離。高さは違うが同じ音の仲間(第2回)。
- C–E長3度(4つ)— 明るい
- C–E♭短3度(3つ)— 暗い
- C–G完全5度(7つ)— どちらでもなく、安定
第7回で「真ん中の音を半音下げるとマイナーになる」と書きました。いまの言葉で言うと、長3度を短3度に変えた、ということです。呼び方が増えただけで、やっていることは同じです。
距離を意識しながら、シンプルな進行でメロディを作ってみてください。生成されたメロディの隣り合う音が、何マス離れているか見てみてください。
C・F・G・C で作る距離は半音の数で数えます。同じ距離は、どの高さへ移しても同じ響きです。
復習クイズ
この回を読めば答えられる問題です。選ぶとすぐに答え合わせが出ます。
第1問
C から E までは半音いくつ分?
第2問
同じ距離を別の高さへ移すと、響きはどうなる?