コードは合っているのに、打ち込むと濁って聞こえる。原因はたいてい「どの高さに何を置いたか」です。ここは理論より実務の話です。
ここまでコードを「どの音の集まりか」として扱ってきました。実際の打ち込みでは、同じ集まりでも置く高さで印象が変わります。
コードを打ち込むと、なぜか濁って聞こえます。
低い位置に音を詰め込んでいる可能性が高いです。低い音同士は、少し離れているだけでも唸って聞こえます。低音域では間隔を広くとり、密集させるのは中央より上にしてください。
低いところは広く、高いところは狭く。
低音域で3度を重ねない
同じ C のコードを、低い位置で密集させた場合と、低音を1つだけにした場合で聴き比べます。3つめは中央での密集です。中央なら詰めても濁りません。
- C低い位置に3音を密集(濁る)
- C低音は1つだけ、残りは上へ(すっきり)
- C中央で密集(濁らない)
1つめだけが唸って聞こえます。低い音域では、音の間隔が近いと濁りが目立つためです。この境目は「ロー・インターバル・リミット」と呼ばれ、低いほど広い間隔が必要になります。
コードの構成音を、どの高さにどう並べるか。使う音は同じでも、並べ方で濁り方と抜けの良さが変わる。
広げるとメロディの居場所が空く
音を狭くまとめるのがクローズ、間隔を開けるのがオープンです。伴奏を広げると真ん中に隙間ができ、メロディが埋もれにくくなります。
- Cmaj7密集(中央に固まる)
- Cmaj7広げる(上下に開く)
広げた方は、同じコードなのに軽く聞こえます。ピアノやシンセパッドは広げると馴染みやすく、オルガンやブラスは密集させた方が力が出ます。
打ち込みの手順
- いちばん低い音(ベース)を1つだけ置く。ここは重ねない。
- 残りの構成音は、だいたい C3 から C5 のあたりに置く。
- 低い側で3度が重なっていたら、片方を1オクターブ上げる。
- メロディと同じ高さに来ている音は、下げるか抜く。
- 4音以上で迷ったら5度を抜く。性格を決めるのは3度と7度なので、そこは残す。
セブンス中心の進行を生成して、MIDIを保存してからDAWで並べ替えてみてください。ボイシングの効果がいちばんわかりやすい素材です。
Cmaj7・Fmaj7・Em7・Am7 で作る低いところは広く、高いところは狭く。低音域で3度を重ねると濁ります。
復習クイズ
この回を読めば答えられる問題です。選ぶとすぐに答え合わせが出ます。
第1問
低い音域でコードを打ち込むときは?
第2問
4音のコードから1音抜くとしたら、まず抜くのは?