ChordMeloMelody Generator
第29回約2分連載の目次

ボイシング — 同じコードでも濁る理由

同じコードでも音の置き方で濁ります。低い音域は間隔を広く、中央は密集させてよい、が基本です。

コードは合っているのに、打ち込むと濁って聞こえる。原因はたいてい「どの高さに何を置いたか」です。ここは理論より実務の話です。

ここまでコードを「どの音の集まりか」として扱ってきました。実際の打ち込みでは、同じ集まりでも置く高さで印象が変わります。

コードを打ち込むと、なぜか濁って聞こえます。

低い位置に音を詰め込んでいる可能性が高いです。低い音同士は、少し離れているだけでも唸って聞こえます。低音域では間隔を広くとり、密集させるのは中央より上にしてください。

低いところは広く、高いところは狭く。

低音域で3度を重ねない

同じ C のコードを、低い位置で密集させた場合と、低音を1つだけにした場合で聴き比べます。3つめは中央での密集です。中央なら詰めても濁りません。

  • C低い位置に3音を密集(濁る)
  • C低音は1つだけ、残りは上へ(すっきり)
  • C中央で密集(濁らない)
どれも同じ C のコードです。置く高さと間隔だけを変えています。図の中のボタンや鍵盤を押すと音が鳴ります。音量に注意してください。

1つめだけが唸って聞こえます。低い音域では、音の間隔が近いと濁りが目立つためです。この境目は「ロー・インターバル・リミット」と呼ばれ、低いほど広い間隔が必要になります。

ことばの意味ボイシング

コードの構成音を、どの高さにどう並べるか。使う音は同じでも、並べ方で濁り方と抜けの良さが変わる。

広げるとメロディの居場所が空く

音を狭くまとめるのがクローズ、間隔を開けるのがオープンです。伴奏を広げると真ん中に隙間ができ、メロディが埋もれにくくなります。

  • Cmaj7密集(中央に固まる)
  • Cmaj7広げる(上下に開く)
同じ Cmaj7 を、密集させた場合と1オクターブ以上に広げた場合で鳴らしています。図の中のボタンや鍵盤を押すと音が鳴ります。音量に注意してください。

広げた方は、同じコードなのに軽く聞こえます。ピアノやシンセパッドは広げると馴染みやすく、オルガンやブラスは密集させた方が力が出ます。

打ち込みの手順

  1. いちばん低い音(ベース)を1つだけ置く。ここは重ねない。
  2. 残りの構成音は、だいたい C3 から C5 のあたりに置く。
  3. 低い側で3度が重なっていたら、片方を1オクターブ上げる。
  4. メロディと同じ高さに来ている音は、下げるか抜く。
  5. 4音以上で迷ったら5度を抜く。性格を決めるのは3度と7度なので、そこは残す。

セブンス中心の進行を生成して、MIDIを保存してからDAWで並べ替えてみてください。ボイシングの効果がいちばんわかりやすい素材です。

Cmaj7・Fmaj7・Em7・Am7 で作る
この回の要点

低いところは広く、高いところは狭く。低音域で3度を重ねると濁ります。

復習クイズ

この回を読めば答えられる問題です。選ぶとすぐに答え合わせが出ます。

  1. 第1問

    低い音域でコードを打ち込むときは?

  2. 第2問

    4音のコードから1音抜くとしたら、まず抜くのは?